タイトル「特別秘書が特別な理由」


「どうした、芋虫。さっさとこっちに来い」
「は……はいっ……。今すぐっ……」
 ツルツルと冷たい大理石の床を四肢を縛られたまま必死になって男の元へと急ぐのは本山斑(モトヤマ−ムラ)だった。
その姿はまるで彼の言うように芋虫で腹の腹筋を利用しないととてもじゃないが動くことなど出来なくて、斑は必死になって無体を動かして男の元に急いだ。

 男の名は神薙号(カンナギ−ゴウ)・28歳だった。
 父親の事業を引き継ぎ何不自由ない生活をしているヘドが出そうな男だった。しかし外見はそれとは裏腹に爽やかで写真映えがする好青年だ。きっと政略結婚とかには持って来いの逸材だろうと思えた。
そしてそいつの言いなりになっているのは、今年新入社員として入ったばかりの初々しい新人なはずの男だ。
社長である号が斑を「稚児とする」と言い放った結果、彼はいつも号の言いなりになるしかない立場に成り下がってしまっていたのだった……。

 本来ならば「稚児」と言われた時点で拒否すればいいのに、斑にはそれが許されなかった。三流とは言え大学に入ったばかりに奨学金の返済に追われる立場になっていたからだ。

 射精と屈辱と快楽と羞恥と……。

 色々なものを犠牲にしながら今生活をしていると思う。それもこれも「奨学金の返済が終わるまでだ……」と言い聞かせて毎日会社へと出向く。しかしせっかくスーツで会社に出向いても、改札にも似たゲートを通ったら社長室の横にある秘書室に行かなくてはならない。
彼の職種は表向きは社長の秘書なのだから。そこで挨拶をして自分の席に座ると簡単な事務を言われるままにする。しかししょせんそれも時間稼ぎにしかならずに社長が出社すれば彼の居場所は社長室の机の下になるのだった。
 社長が出社したら彼は社長である号の机の中に入り、取り出された彼のモノを咥えるのが仕事となる。
だが咥えれば反応するし、反応すれば対応しなければならない。だから机の下にいるのはほんの数分で、社長のモノが勃起したら全裸になって尻を突き出すのが彼の仕事だった。
時には縛られたり、鞭で叩かれたり、言葉で罵られたり、水を浴びせられたり。まったく日々色々な経験をさせられる。

 斑の待遇は「特別秘書」。

 確かに特別だった。孕むわけでもなく、ひたすら奉仕をするためだけに出社する男性社員。これは少なくとも一年は続くと秘書課の上司から聞かされた。
 毎年面接で社長である号が好みの男をチョイスして秘書課に在籍させる、と一年は稚児として社長の側で仕える。
 次の年もいい人材がいなければ引き続き同じ社員が稚児として社長のお世話をし、時には違う者がされるのを有り難くも拝聴拝見すると言う事態にもままなると言う。
加えて言えば、この会社の秘書課には女はおらず、すべて社長のお手付きばかりだった。だから秘書課の者は全員呼ばれればすぐにでも対応出来るように、いつでも万全な体勢で者に出向かなければならなかった。


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 ある時、まだその行為に慣れてなくて咥えたモノ歯にを立ててしまったために叱責されて上司である基実新市(モトザネ-シンイチ)が呼ばれた。
『こいつは出来が悪いのだが』
『申し訳ございません……』
『お前が秘書としての姿勢を見せるべきではないか?』と問われて有無を言わさず「良い姿勢とは何か」をちゃんと上司として見せるように言われた新市は、新入社員の前で全裸になって「秘書とは」と言う姿勢を披露したのだった。
 新市は見た目は線が細くちょっぴり神経質なのかな……と言うような成りをしていたが、号に見つめられると躊躇しながらもスーツを脱いで全裸になると四つん這いになって尻の割れ目を広げて見せた。
『申し訳ございません。今日は私のモノで我慢してくださいませ……』
『ぁ……』
 押し広げた尻の割れ目はしっとりと濡れていて、すぐにでも誰かを受け入れる準備が整っていた。それを見た号は『さすがだな……』と生唾を飲み込むと勃起したモノをしごいて魅入られるようにソコに座り込むとモノをあてがったのだった。
『久しぶりだな……』
『はい。お久しゅうございます……』
『今は誰の穴になってるんだ?』
『格別誰のものでもございません……』
『ヒクつき具合が懐かしいな……。ああ臭いはどうかな……』
『ぁっ……』
 宛てがってから惜しむように秘所を嗅がれて顔を真赤にする。斑はそんなふたりの行為を見つめるしかなかった。
 冷たい床に這いつくばりズボンと下着を一気に膝までさげた号が新市の後ろから襲いかかる。
解すことなく行われる行為は最初から根本まで深々と差し込まれ、出し入れをされたのだった。いきなりそんなことをされてヒクつく新市だったが、けして嫌とか助けてとか弱音を吐かない。
吐かないどころか、自らも必死になって腰を振り、入れられたモノを満足させよう必死になっていた。
「ぁ……ああっ……ぁ…………」
「見たか斑。秘書とはこういうものだ。主人を満足させての秘書なんだぞ?」
「は…はい……」
 しかし斑は主人と秘書と言うよりも、ただの営みを見せられているように思えてならなかった。それほどふたりの交わりは慣れているし、頃合いを確かめ合っているように見えたのだ。
斑は新市の汁が床に飛び散り、号のモノが彼の中で弾けるまで正座をして見つめていた。そしコトが終わると号が新市の中からモノを引き抜き、彼が床に転がり込む。
「床が汚れてるぞ。舐めて清めろ」
「ぁ、はいっ」
 慌てて新市の近くまで寄ると汗だくになった彼の近くでお辞儀をするように床の精液を舐め取りにかかる。ペロペロと号に見えるように舌を使って舐めとると、やっと新市が身を起こした。
「そうだ、新市。どうせだからどうやれば俺が気に入るのか、分かるように斑のものを入れてやれ」
「ぇ……。今……ここで…………ですか…………?」
「そうだ。俺が見ている前で、ちゃんとこうして誘って誘うのだと教えてやってみろ」
「そ…れは…………」
 少しだけ嫌がる素振りを見せた新市に号の罵声が飛ぶ。
「お前はそれでも先輩かっ? 上司かっ? ちゃんと俺の前で新入りに教えてみろっ!」
「……はい…………」
 それからは従順で、新市は冷たい床に寝ころび斑を受け入れるために足を抱えて広げてみせたのだった。
「斑……。勃起してる?」
「ぇ…あ、はぃ…………」
「だったら入れて。躊躇なくグッと奥まで」
「ぇ…っと…………」
 ためらっていると号が後ろから抱きついてきた。
「お前の上司の穴は今グチュグチュだ。ちゃんと満足するまで入れてやるんだ」
「…………」
 いいから…と合図されて仕方なく自分のモノをしごくと新市の秘所に埋め込んでいった。
「あっ…あ、ああ………………」
 とても切なげに鳴く姿にブルリと身が震える。斑は根本までしっかりと埋没させた己のモノを激しく出し入れさせて相手を満足させようと必死になった。ズブズブ・グチュグチュと淫猥な音を立て新市がむせび泣く。出し入れしている斑の後ろから抱きついて、号はその姿を楽しんでいたのだった。


 何度も新市の中で出し、体位を変えては穴の攻める角度を変えてみる。
腰を揺らして惚けたように口を半開きにする新市の唇を奪うように重ねて貪ったのは、言うまでもなく号だった。
「やはり人数は多いほうが楽しめるな」
「……」
 それに同意しないでいるとギロリと睨まれてしまうので斑は頷くしかなかった。
「新市。斑の教育を俺が見ている前でしろ。そのほうが楽しい」
「……承知……しました…………」
「……」
 また新しい社長のお遊びが始まったと理解した新市は諦め顔になり、誰と何をさせられるのか、戦々恐々としなければならなくなったのは斑だった。
「明日からふたりして来るように」
「はい……」
「はぃ…………」
 返事をしなければ退室も許されない社長室は、明日から三人入室となる。
終わり
タイトル「特別秘書の特別な理由」 20161012