タイトル「俺の好きな先生」


「今日は僕との任務だから」
「えっ、先生と?」
「そう」
「でもそれって俺は先生のオマケみたいなものでしょ?」
「違うよ、悠仁。今回は僕のほうがオマケ」
「だったら俺がひとりで呪霊退治?」
「いや。今回の仕事は、とある家の先祖代々の品を受け取りに行くだけだけど」
「ぇ、じゃあ何で 俺と先生なの?」
「たまには温泉でのんびりしたいから」
「俺と?」
「うん。悠仁と」
「そっか……」
「悠仁は全然休んでないだろ?」
「そう?」
「気づいてないなんて、相当重傷だよ」



「と言うわけで。仕事も済んだから温泉入ろう」
 悠仁たちの案内された部屋は露天風呂付きだったので、一般の室内風呂と大浴場・そして目の前の露天風呂の選択肢が用意されていた。
「先生はどの風呂に入りたいの?」
「もちろん露天風呂に決まってるでしょ。さっ、脱いで脱いで」
「……じゃあ先生も脱いでよ」
「うん。悠仁を剥いてからね」
「ぇ……、俺ひとりで脱げるから」
「馬鹿だな。僕が脱がせてあげたいんだよ」
「……変なの」
「いいからいいから」
 調子のいい言葉に流されて、あれよあれよと言う間に裸にされて体を洗われていた。
「悠仁の体、好きだよ」
「それは、どうも」
 ゴシゴシとボディソープをつけた手で後ろから体を弄られ色んなところが感じ始めていた。
「こことか、こことか……」
「ちょっ……。こんなところで……」
 両方の乳首を指の間に挟まれて摘まれる。泡で滑りの良くなった肌を彼の指が股間に移動していた。
「!」
「ここ……の、もっと奥……に、入れたいな…………」
「ぇ、でも……」
「この間の時も、そんな困った顔したよね」
「ぅ、うーん……」
「あの時、悠仁は感じてたよね?」
「そ、そりゃあ……」
 されれば感じるって。
 困りに困っていると、それを逆手に取った彼が抱きついて勃起したモノを腰に押し付けてくる。
「せっ、先生っ。当たってるっ」
「当ててるんだよ」
「俺、困るっ」
「困る?」
「先生のこと好きだけど……」
「愛してない?」
「わ……からないよっ、そういうの……」
「いいんだよ、まだ分からなくても。今はまだ僕の気持ちを受け止めてくるれだけでいい」
「ぅ、うーん……」
 言いくるめられた感がハンパない気がする。悠仁は腰にガンガン勃起したモノを擦り付けられてからお湯をかけられ泡を流した。
「風呂に入ろう」
 手を取られて湯船に浸かると、そこでもまた体中弄られてお湯の熱さにのぼせる。
「先生っ……もぅ俺…………」
「ああ。じゃあ出よっか」
「はい……」
 景色を楽しむとか情緒に耽るとか、そんな楽しみを味わうこともなく湯船から出るとタオルで体を拭かれる。
「自分でやりま……」
「僕にやらせてよ。悠仁の体、隅々まで知っておきたいんだ」
「はぁ……」
 嫌と言ったところでどうにもならないことは分かっている。なのでされるがままになっているとベッドまで手を引かれて、そのままバフンッとスプリングが軋むほどの勢いで倒れ込む。
「悠仁。悠仁、悠仁ぃ…………」
「せんせ……くるしぃって……」
「入れてもいい? いいよね? いいよね?」
「うーん……」
「嫌だとか言わないで。僕は今から悠仁を解放させてあげるんだから」
「うーん…………」
「ねっ?」
 向かい合ってギュッと腰を押し付けられると勃起したモノとモノが擦り合う。モノを擦り合わせながら尻肉を開かれて、そっと指が穴を探り出す。
「俺……女じゃないし……」
「でも僕を受け入れてくれる貴重な存在だ。ぁ、あった」
「んっ……!」
「ジェル、付けてもいい?」
「付けないと痛いだろ?」
「じゃあ付けるよ」

 結局する方向にことは進む。悠仁はベッドの上で四つん這いになりながら彼の指を受け入れていた。
「んっ……んんっ……ん」
「悠仁のここはさ、キュッと引き締まってるのに深く深く僕を受け入れてくれるから好きだよ」
 ジェルの力を借りて彼の指の本数が増える。一本が二本に、二本が三本になり中で戯れが始まった。
「んっ……んんっ……んっ、せんせ……」
「なに?」
「遊ば、ないで…………」
「遊んでなんてないよ。ほら、こうして奥の奥まで慣らしておかないと」
「あんっ……! ぁぁっ……んっ」
「駄目だよ悠仁。まだ感じちゃ駄目」
「だっ……だってぇ……んっ……んっんっんんっ」
 彼の指は悠仁の中で内壁をなぞり穴を広げるように指を広げる。悠仁は堪らず体をくねらせて腰を振って甘い声をあげてしまっていた。
「あああっ……んっ!」
「いい声。でも今射精したらお仕置きだからね」
「んんっ……んっ。んっ、んっ、んっ」
 広げるのも早々に止めてさっそく本題に入る。
「まだキツいけど、悠仁に入れないまま射精されちゃ堪らないからね。入れるよ」
「あっ……! ぁぁっ……、あっ……んっ! んっ! んっ!」
 グイグイ遠慮なく挿入されて根本までしっかり埋め込まれる。そうしてから前に手を伸ばしてきて半分勃起したモノを勢いよくしごかれた。
「あんっ! んっ、んっ、んんっ、んっ!」
「ほら、しっかり腰振って。ちゃんと根本まで入れたままだよ?」
「んっ! んっ、んっ」
「ああ……。気持ちいいね、悠仁の中は」
「んっ、んっ、んっ」
 まるでたずなを握るように悠仁のモノと袋を弄ぶ。必死になって腰を振る悠仁の後ろから時折不意打ちで強く突き上げをされるので、悠仁は声を裏返して悶えるしかなかった。
「悠仁、かわいいね……。もっと奥まで入れたいな。こっち向いて」
 グイッと片腕を取られると入れられたまま身を反転させる。
「えっ……? ぁっ……」
 勢いをつけて引っ張られて、気付いたら自分が上になっていた。
「なっ……なに?」
「下から見るのもいい眺めだよね。悠仁、モノを弄くってあげるから自分で動いてみて」
「えっ? どっ……どうやって……」
「クネクネコリコリやってみて」
「わ……分かんないよっ……」
「じゃあ僕が腰を掴んで教えてあげようね」
 ふふふっ……と笑うとしっかりと腰を掴まれて回されながら突き上げられた。
「あっ! ああっ! ぁっ、ぁっ、あっ……」
「どう?」
 中をえぐられるような甘美な感触に聞かれても答えられない。悠仁はモノをプルプル震わせながら見悶えるしかなかった。
「僕の、最強だろ?」
「うっ、ぅっ、ぅっ……」
「ねえ、言ってよ。『先生の最強』って」
「さっ……最強っ…………っ。せんせぃのっ……奥まで入ってっ…………。おっきぃの……んっ、んっ、んっ……」
「溢れちゃいそうだろ?」
「ぅんっ。溢れちゃうぅっ……ぅっ、ぅっ、ぅっ」
 ガンガン下から攻められて逃げられない。熱い肉の塊がこんなに強烈なモノだったなんて……と、悠仁はキュンキュンしていた。
「せんせ……俺もぅっ……」
「出ちゃう?」
「出ちゃうぅぅっ…………!」
「ギュッと押さえて。そのままだと俺の顔にかかる」
「うんっ。んっ……ん、ん、んっ!!」
 今までプルプル震えていたモノをキュッと握っただけでもう限界だった。
中で蠢く彼のモノに感じまくっていた悠仁は自らの手の中に放っていた。ポトポトと指の間から出たばかりの精液が垂れる。
悠仁はそのまま倒れ込みたい気持ちだったが、下からの突き上げは続いたままだったのでそうにもいかない。体を揺らしながらぼんやり考えた結果、これって……。
「……まだ、終わらない……?」
「まだまだだよ。僕はまだ一度もイッてないし」
「それは、そうだけど…………」
 つまり相手を満足させないと、この状態からは絶対解放されないのに今更ながら気が付いた。
「待って。俺、もう満足だし限界なんだけど」
「僕は全然満足じゃないし限界でもないから。むしろ今からが本番って言うかね」
「あっ! ああっ……!」
 体が後ろに倒れて行く。悠仁はまた体勢を変えて彼を受け入れていた。角度を変えてガンガン突き上げられて結合部から出る卑猥な音が強くなる。
「あっ! ぁっ……ぁっ……」
「悠仁の中はとろけるように気持ちいいね……。ずっと突っ込んでいたいくらいだよっ」
「だめっ……! 俺、もうだめだからぁぁっ…………!」
「駄目じゃないよ。もっと奥まで……悠仁の中に入りたいな…………」
「ふっ、ぅぅっ……ぅっ……ぅ」
 口の中に指を入れられて耳の穴に舌を差し込まれながら攻め立てられてまた射精する。
中にたっぷりと何度も何度も精液を注ぎ込まれてから、ようやくモノを引き抜かれた。
精力絶倫の彼は怖い。悠仁はヘロヘロになりながら、これでやっと解放される……と安心したのだが、次の言葉にちょっと震えた。
「僕の精液さ、業界じゃあ狙ってる奴らばっかだから気を付けてね」
「えっ……?」
「今君の体内に入れたヤツ」
「ちょっ……! 俺、どうすればっ」
「どうもしないでいいよ。ただ他のヤツに取られないようにして」
「取られないようにって言われても……」
「ずっと中に入れておくか、さっさと出して綺麗に流すか、どっちかじゃない?」
「そりゃそうだけど…………」
 取られるって、たとえばどんな風に? と疑問符ばかりが沸き上がる。変な顔をしていると、トイレに連れて行かれた。
「さっさと出しておいで。一緒に風呂に入ろう」と笑顔で言われた。
「そういえばそうなんだよなぁ……」
 言われてみれば彼の子孫が出来るものなのだから、皆が狙うのも分かる。
 出すものを出して体はさっぱりしたが、心はモヤモヤしている。
「悠仁っ」
 ガバッと抱き着かれてさっき入った露天風呂に入る。湯船に入る前に丹念に体を洗ってもらってる最中もモヤモヤは続いた。
「あのさ……」
「ん?」
「俺、どうすればいいの?」
「何が?」
「これから俺、先生とこういうのするじゃん?」
「うん」
「それでもし精液誰かに取られちゃったら……俺どうしたらいい?」
「大丈夫。その時は僕も絶対近くにいるわけじゃん?」
「……まあ、そうだけど…………」
「僕が悠仁を守るから」
「守るのは先生の精液だと思うけど」
「丸ごと丸ごと! 悠仁を守れば僕の精液も守れる。取られたら取った奴らごと消すっ。そんなつもりだから」
 はははっと明るく笑われて顔が強張る。
「怖いよ先生……」
「大丈夫大丈夫。僕には悠仁がそのくらい大切ってことだからっ」
「俺じゃなくて先生の精液だろ?」
「そんなことないって」
 笑顔でそんなことを言われると嬉しいんだか悲しいんだか、よく分からなくなる。
 この人、これまでどうしてきたんだろう……。
「複雑っ」
終わり
20210707
タイトル「俺の好きな先生」