タイトル「身も心も」バジフユ編

 年末はちょっとしたことからあんなトコまで行ってしまった。
不覚にも俺は千冬に抱かれてしまった。でも案外それが調子良かったってたのも肌で感じている。
次はあのいい感じを俺が千冬に味合わせてやらなければと色々考えた。考えたけど、要は合体だな。繋がれば気持ち良くなる。それは相手にもよるってのも分かってる。俺は千冬とじゃなきゃ嫌だと今は思ってる。もう約束も取り付けてあるしな。

「次は俺が」

 その言葉通り、今日は年が明けて明日から学校が始まる、冬休みの最終日だ。
で、ここで問題がある。
明日は課題物の提出日だ。出来てない。やろうと思っても難しくて分からなくて、後で後でと思っている内に休みが最終日になってしまったわけだ。
「後は数学ですね。ちょっと休憩しましょう」
「ぉ、おぅ…………」
 朝から千冬に手伝ってもらってる。大半出来ていなくて、今ようやく数学の空白欄を埋めれば終わるってところまで辿り着いていた。
冷蔵庫からコーラを持って来て一本を千冬に手渡すと、ベッドに座って自分の分を飲みだす。
「ぷぁーっと!」
「いただきますっ」
「おぅ」
「……」
「しっかしお前、何で年下なのに俺の宿題が出来るわけよ」
「いや、何となくそれなりに予習してますから」
「…………よく分かんねぇ」
「俺、場地さんが分からない時、ちゃんと補佐出来るように努力してますんで」
「そっか……」
「はい」
「ありがとな」
「いえ。もうちょっとですから頑張りましょ」
「ああ。もうちょっとだしな」
「はいっ」



 それから一時間半。みっちりと「あーでもない、こうでもない」と助言をされてどうにか宿題提出の目途がつく。
「終わりか? これでほんとに終わりなんだよなっ!?」
「はいっ。これで晴れて提出出来ますっ!」
「良かったぁ! さすが俺の千冬だぜ」
「いえ、そんな…………。ほんと終わって良かったです」
「だな」
「うっす」
「ところで千冬、お前腹減ってないか?」
「そういえばペコペコです」
「ならさ、今から飯作るから」
「場地さんがですか?」
「焼き飯くらいしか出来ないけど、母ちゃんがいない時には作って食ってる」
「へぇ」
「マズくても文句言うなよ?」
「言いませんよ。場地さんが作るんだから旨いに決まってますっ」
「言ったな? ほんと保障しないからなっ」
「大丈夫っす」
 そんなに買ってもらうとマジ不味かったら申し訳ないな……と言う気になる。
俺はいつも通り切った野菜を色々突っ込んで炒めてからハムと飯をぶち込んで醤油で味付けをすると皿に盛った。
「ほいっ」
「ぁ、いただきますっ」
「量が少なかったらまた作るから」
「いただきますっ」
「ああ」
 同じようにスプーンで飯をすくって口に運ぶ。不味くはないはずだ。
「うまっ」
「良かった。俺は不味くはないんだけど、お前はどうだか分かんないからな」
「旨いっすよ。店で出せるくらい」
「それはちょっとな」
 言いながら食事を済ます。コーラが効いて腹が満帆になった気分になる。ふたりして床に寝転がると満腹感からうとうとして寝こけてしまった。



「がぁぁぁーっと!」
「ふぇっ?」
「いかんっ! 寝ちまったじゃねぇかっ!」
 あまりのうっかりに声がデカくなる。それにびっくりして寝ていた千冬もガバッと起き上がった。
「どうしたんですか……? もう宿題は大丈夫なのに…………」
「違うっ! それじゃないっ! 今日は……。今日は『次の日』なんだよ」
「次の日?」
「ほら、次は俺って!」
「?」
「ほら、年末のアレ!」
「年末のアレ?」
「うーーーんっ! 次は俺がお前にってヤツ!」
「ぁっ……」
「分かるか?」 分かるだろ? おいっ!
 どういったら正解なのかが分からない。とにかく決着を付けたかった俺は今日千冬と合体したかったんだ。
「き……今日ですか?」
「おぅ」
「今から?」
「今からっ」
「そっ……そうですか……」
 千冬の顔がどんどん赤くなっていくのが分かる。そして俺自身も同じだってのは分かってるけど途中で止める気はない。俯く千冬に「いいか?」と聞くと何度も頷かれ、ギクシャクしながら手を差し出した。
「来い、千冬っ」
「…………はいっ」
 期待に応えるように顔を真っ赤にした千冬が差し出した手を握ってくる。それを魚を釣るような勢いで引っ張り上げると二人してベッドに倒れ込む。
「千冬っ……」
「場地さん、俺……」
 有無を言わさずガバッと抱き締めると首筋に唇を当てる。
「ぁっ……」
「合体したいか?」
「ぇ? ぁっ、はぃ……」
「良かった。俺だけがしたいとか考えてるのかと思った」
「そんなことないですっ! 俺、この前場地さんとしてからずっと……悶々としていて……」
「お前やらしいからな」
「そ、そんなことないですっ!」
「俺見て抜いてたんだろ?」
「そ……れはっ……」
「正直に言えよ。俺のどこが好きなんだよ」
「全部ですよ。全部」
「全部?」
「声も姿も言動も…………」
「言動って何?」
「言葉や行動……ですかね」
「ああー」 なるなる。
「俺、場地さんになら何されてもいいですっ。抱いてくださいっ!」
「もち。でもメチャメチャにはしない。俺の千冬だからな」
「ぅっ……んんっ……ん」
 もう返事を待つ気はない。抱いていた体をベッドに張り付けると唇を奪う。膝で相手の股間を刺激しながらトレーナーの中に手を入れて素肌をなぞる。
キスをしながら色んなことをすると腕の中で千冬がビクビクッと反応するから楽しい。もっと触ってもっとグリグリ刺激して……。
「んっ! んっ! んっ! って、場地さんやっめて! もうこれ以上したら」
「したら?」
「出ちゃいますからっ……。ぁっ……ぁっ、ああっ……!」
 ビクビクビクッと身を震わせたと思ったら千冬は下着の中で射精してしまっていた。
「ぁ、ごめん……」
「もっ……恥ずかし……」
「大丈夫だ。俺しか知らないから。ほらほら脱がせてやる」
「あっ!ちょっ、恥ずかしいですってば!」
「今からするんだから、どうせ脱がなきゃ話にならないだろ!?」
「それはそうですけどっ」
 ガバッと脱がすと濡れ濡れになった股間が露わになる。千冬はそれを隠さずにそっぽを向くばかりだった。
「これが……この間俺の中に入ってきたヤツか」
「言い方っ」
「ぁ、早くしないと」
「ぇ?」
「早くしないとお前のがカピカピになっちまう」
「言い方〜!」
 悲鳴にも近い雄叫びを聞きながら俺は千冬の足を担ぐと濡れ濡れになっているソコから汁を後ろまで持っていくと指を入れて中を弄った。
「痛っ……ぅぅっ……」
「やっぱちょっと無理あるな。待ってろ」
 言ってキッチンからサラダ油を持ってくる。
「馬になれ」
「……魔法ですか?」
「バカ。じゃ犬でもいいや」
「……言ってることが分かりません」
「手足ベッドにつけろ」
「……もしかして四つん這いですか」
「そう、それ!」
「ぇ」
「早くしろって」
「恥ずかし」
「しないんなら、やんないぞ」
「……分かりました……」
 ちょっとへそを曲げながらも言うことを聞く千冬。下半身だけ裸でその格好をさせるのは、ちょっと得した気分になれた。
「これで……いいですか?」
「お、おぅ。そのまま。そのままでいろよ?」
「はい」
 後ろ姿を見ながらベッドにあがると、おもむろに油を手につける。そして無防備なその尻に指を突っ込むとすんなりと根本まで入った。
「ぁぁぁっ……んっ」
「ちゃんと入った」
「んっ……んっ……んっ」
 指を出し入れするたびに千冬が甘い声を出して腰をくねらせる。
 こんなことなら直接こっちに油つけたほうが良かったかな……。
 自分の股間を見つめながら思うけど、もうちょっと可愛い千冬を見ていたくて指の数を増やして観察する。
「あっ……ぁっ……ぁぁっ……んっ」
「指は三本入った。俺、たぶんこのくらいの太さだからもう入るかな」
「んっ、んっ、んっ……」
「本物入れるか?」
「あっ……はぃっもぅ……。場地さんのモノ……入れてくださ……ぃっ」
 その言い方がエロくて、思わず生唾を飲み込んだ。それに振り向いたその顔、涙目で我慢している千冬を見ただけでドクンッとモノから汁が流れた。
 俺は千冬の股の間で立ち上がると無言で下半身を脱ぎ去って相手の尻に勃起したモノを当てていた。
「行くぞ」と言う言葉もなしにまだ油が残っている手で自分のモノをしごくと、そのままズブズブと相手の中に埋めていく。千冬は後ろからの攻めに必死になって力を抜こうとしていたけれど、ブルブルと震えて悶えているのがよく分かった。
 俺は奴の腰を掴むとガンガンと攻めて攻めて攻めて、満足して奴の中に欲望を吐き出した。
「あんっ……ぁん……んん」
 突っ伏しそうになる千冬を逃すまいと、今度は自分のほうに引き寄せて手でモノを探るとしごいてやる。
「やっ……んっ……んっ、んっ、んっ」
 艶やかな声が俺を余計に刺激する。袋を揉みしだきモノをしごき首筋に噛みついて乳首を嫌と言うほどツネる。
千冬は涙を流してモノから汁を流していた。気を良くした俺は千冬の中でまたモノをデカくすると抜き差しを開始する。
「後ろからってのは……ぁ…ぁ…ぁ……いいよなっ」
「ぁっ…ぁっ…ぁっ…んっ、んっ、んっ」
 まだまだイケると踏んだ俺は、抜かずの三発をしてから千冬のモノで散々遊んでキスをしてしゃぶらせてからオナらせてしゃぶった。
「ぁっぁっぁっ……も、もぅ……溶けます、俺…………」
 千冬の泣き言が気に入ってその日は終わらせることにした。
「お前、溶けるのな」
「す……みません……」
「俺、そんなお前が好きだから、誰にもさせるなよ?」
「ふ、ふぁい」
 惚けた顔であやふやな返事をするのも好きだ。
「千冬……」
 クニクニと奴のモノを弄くりながら耳元で名前を呟く。抱きついてくる千冬のモノに爪を立てると、震える感覚に喜びを感じる。
 今度はいつ攻めようか。
 濡れ濡れの股をした俺の天使。腰をくらせて悶える姿にメチャ萌える。俺の唾と精液まみれにしたいと思う。縛って逃がしたくない。たったひとりの俺の天使だ。
終わり
20220121
タイトル「身も心も」バジフユ編